刺しゅうのフォント(書体)について

こんにちは。

丸田ししゅうの丸田です。

 

今日は刺しゅうをする上でかかせない

 

ネーム刺しゅう(名入れ)

とその書体、価格の仕組みについて解説していきたいと思います。

 

 

まず刺しゅうで文字を入れる場合、2つの方法があります。

①書体見本にある文字で入れる

②書体見本にない文字を作成する

 

①に関してですが、基本的には下の書体見本一覧の中から書体を選んで頂くことになります。

 

これらはPC内の刺しゅうソフトに入っている書体なので

基本的に版作成や仕上がりイメージのシェアにかかる費用は発生しません。

 

例えば 「6 BODONI」の書体で文字を入れるとこんな感じになります。

 

よく使われるのは会社のユニフォームや作業服です。

ロゴデータをお持ちでない会社様や学校の部活動で使用するタオルへの

名入れなどで使用されることが多いです。

 

言わばこだわりはそれほどでもない方向けのサービスですね。

 

では

文字を入れたいけど、見本に気に入った書体が無い場合

はどうすればよいのでしょうか。

 

丸田ししゅうではそういった少しこだわりたいという方のご依頼にも対応します。

 

まず、下記のようなフリーフォントを提供しているサイトを検索して頂き

お好みのフォントがあるかどうかを見つけて頂きたいです。

https://cute-freefont.flop.jp/

 

この時注意して欲しいのが、そのフォントが商用OKになっているかどうかですね。

フリーフォントを集めた専門サイトであれば、おそらくほぼ全てのフォント自由に使用してよいと思うのですが

中には権利が発生するものもあるので、要注意です。

 

フォントをダウンロードしなくても文字の見本がある程度掲載されていると思うので

画像をスクリーンショットして送付頂くだけでも大丈夫です。

例えばこんな感じですね。

 

 

 

 

このスクリーンショット方法であれば、専門知識や専門ソフトの無い方でも

よりオリジナル感の強い文字で刺しゅうグッズが作れますので

それなりにこだわりたいという方にお勧めです。

 

注意点としては、データ上で文字作成をする必要があるので

初期費用が無料というわけにはいかず、仕上がりイメージは有償になります。

 

詳細は後述しますが、ロゴ作成と同じく版作成をする必要があるので

初回のみ版作成料金を頂き、お見積りにご了承頂いてから仕上がりイメージを作成する流れになります。

 

 

最後に自分のチームや会社ロゴをお持ちの場合があります。

こちらはロゴの画像をお持ちの方がほとんどだと思うので

jpgやpngなど拡張子は何でもよいので画像データを頂ければ

刺しゅう用データになるようにこちらで版作成させて頂きます。

 

注意点としては初回のみ版作成料金を頂くのと、ご依頼時にご希望の刺しゅうサイズをお伝え頂きたいことですね。

会社ロゴなどは左胸に入れることが多いですがその場合は幅10~12cmに収まるようにすることを推奨しています。

 

 

 

 

続きまして、さらに細かい点について案内していきます。

 

 

上記2つの画像はどちらもポロシャツの胸に刺しゅうを入れているのですが

 

左の画像は

上から下まで全てロゴを再現している

 

のに対して

右の画像は

熊だけロゴを再現し、下は書体見本の文字で構成されている

 

という点が異なります。

 

なんとなくわかって頂けたらありがたいのですが

左のバスケットの画像は少し複雑で縁取りもあるので、版作成をする難易度がそれなりに高くなります。

試し縫いも何回も必要ですし、制作時間もかなりかかってしまいます。

 

そうなると初回版作成代も高額になってしまうので

お見積りをお出しした時に依頼主様も予算オーバーになってしまうと迷われていました。

 

なので、私からは下の「BASKET BALL」の文字部分部分だけを

見本内のBLOCK体にさせて頂ければ割引しますとお伝えしました。

 

結果は、やはりこだわりたいからと見本書体を使用するのではなく

高くなってもよいからロゴを完全再現したいということに落ち着きましたが

このバスケットボールチームの価値も上げられたので、結果的には良かったと思います。

 

右側の刺しゅうは熊のイラストのみでロゴは無かったので

書体見本から選んで頂いたフォントで文字を入れさせて頂きました。

 

もし会社ロゴがあれば見本からではなく、ロゴを再現することも提案したと思います。

 

 

どちらが良い、悪いというわけではなく、どこまでこだわりたいかによって

提案の内容も変わり、ご予算と仕上がりのバランスがちょうど良い点を

依頼主様と一緒に見つけ出していくのが私の仕事という風に捉えております。

 

 

 

さて、ここからは

版作成とは何か?

ということについて触れていきたいと思います。

 

そもそも版というのはシルクスクリーンプリントにおいて木や樹脂などでできた型のことを指していて

インクをのせた時に柄になるように要所要所に穴が開いているものになります。

 

しかし、勘の良い方はわかると思いますが刺しゅうに木枠などは使用しません。

 

2021年現在においては、刺しゅうはパソコンを使用したコンピュータミシンが主流であり

刺しゅう用の版は全てデータで管理されています。

このデータをミシンに読み込ませ、スイッチを押したら後は全自動で刺しゅうが始まるのです。

 

 

 

このデータのことをパンチあるいはパンチデータと呼びます。

めちゃくちゃ専門用語なので、一般の方には版、あるいは型と呼ぶことで

なるべくわかりやすくお伝えするようにしています。

 

この版作成はサイズや色数、デザインなどで難易度が大きく変わります。

前項で、ネームは初回版作成は無料とお伝えしましたが

それは見本にある文字の版作成は1~2分あればできてしまう為

本当に有料にするほどのことでもない負担の少ない作業なのです。

 

しかし例えば上の黄色いキャラクターを縦30cm程で大きく入れたいという場合。

こちらは版作成するのに10~15時間ほどかかるボリュームになってくるので

新規版作成代に30,000円はどうしてもかかってしまいます。

 

パンチデータをうつだけでなく、糸色選びや試し縫いをして

ちゃんとイラストを再現できているか確認するという工程もありますので

もし何度も試作を繰り返すようだと簡単に赤字になってしまいます。

 

逆に少し上の熊のイラストは5cm程度で1色という30~40分程度でできあがる内容なので

新規版作成代は2,000円程度でお受けすることができます。

 

作業時間というのは担当者のセンスや練度によるところもあるのですが

私(=入社5年目)の感覚で作業時間1時間につき3,000円というのが目安になっています。

 

お見積りの際に適当にお出ししているわけではないのですが

こちらに関しては色々まとめてよりわかりやすい価格を提示できればよいなと思っております。

 

もし刺しゅうによる名入れに興味のある方は、お見積りフォームよりお問い合わせ下さい。

スマホからはLINEのチャットが簡単で便利です。

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

ご連絡お待ちしております。

2024年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930