こんにちは。
丸田ししゅうの新吾です。
食欲の秋、芸術の秋と申しますが、皆様はどのように秋を楽しまれておりますでしょうか。
私が丸田ししゅうで働き始め、刺繍加工に向き合い1年半、まだまだ学び足りないことばかりで、
試行錯誤の日々です。
ウェブやSNSでもちょこちょこ製作実績を掲載させて頂いておりますが、「MAKABE BOYS」様ポロシャツ、Tシャツ製作について
この場をお借りして振り返らせて頂きます。
こちらのカッコいいロゴはとある地域のミニバスチームにて保護者様が大会で着用する目的で製作されました。
デザインもお客様の方でされたみたいで、インパクトのあるイノシシのモチーフに「MAKABE BOYS」と大きく配置されており、
大会会場でもとても目立ったのではないでしょうか!
さてここからは、刺繍の命、設計図ともいえる「パンチデータ」の作成に移っていくのですが
こちらのデザインで特に気を付けたい箇所が文字の縁取り刺繍です。
縁取り刺繍の難しさについて
刺繍は大量の糸で生地を引っ張るので、どうしても生地が波打ったり、縮んだりしてしまいます。
その結果、内側の色部分と外側の縁取りがずれてしまい、下地が見えたり、逆に線が太すぎたりします。
特にTシャツやポロシャツの伸縮性のある生地は難易度高めです。
ま、あ刺繍糸は一定の太さがあるため、印刷のようにピタッと細い線は描けません。
角度や線幅を少しでも間違えるとガタついて見えてしまいます。
細かい文字の縁取りは特に難しく、文字が潰れたり、読みにくくなったりします。
文字の内側を先に刺繍して、そのあとに縁取りをすると内側の縮みによって境目がズレたり、
逆に縁取りを先に刺繍すると、内側がはみ出ます。
この順序調整が非常に繊細でパンチングデータの腕の見せ所と言われます。
縁取り刺繍の工夫
お客様とサイズ感の打合せをしっかり行い、刺繍で再現できる最小のサイズ感をしっかり守ることで、
縁取りのズレ等をなくすように工夫致しました。
こちらのデザイン自体、輪郭がくっきりしており刺繍向きのデザインでした!
何度か試作をし、完成したパンチングデータになるまで今回は2~3回の試作を重ね
上記写真のような仕上がりにまで持っていくことができました!
先輩方に刺繍の仕上がりを見せた際に「いい感じ!」とお言葉を頂きガッツポーズ
お客様にもご満足いただけて嬉しい気持ちです。
まだまだ未熟な点もございますが、お客様に喜んでいただけるよう
これからも真心を込めて刺繍グッズの製作に励んでまいります。